警備会社の【管制】という仕事はご存じでしょうか?
警備会社にすでにお勤めの方は日ごろからやり取りをしていると思います。
警備の仕事を始めようと思っている方や始めて日が浅い方は
馴染みがないかもしれませんね。
『現場仕事はなんとなく想像できるけど【管制】ってなに?』
『【管制】はわかるけど、普段何してるの?』
そんな疑問をお持ちの方に、今回は【管制】の仕事について解説します!
※会社によって【管制】にあたる仕事の呼び方は異なりますが、このブログでは【管制】で統一いたします。
※主に1号業務、2号業務の【管制】の話です。
【管制】ってなに?
【管制】とは主に社内での内勤担当として
現場以外の様々な業務を行うセクションになります。
各現場への人員の手配はもちろん、お客様との打合せなど
対社外の業務も多く行います。
【管制】の仕事は?
【管制】仕事は以下のようなものが主になります。
・人員手配
・現場警備員の各種フォロー
・クライアントとの折衝★
・教育★
・指導、監督★
・求人、面接★
一つずつ解説していきます。
※★がついているものは、会社によっては部署が分かれている場合があります。
人員手配
【管制】の仕事のメイン業務になります。
クライアントから依頼のあった、日時、時間、場所に必要な人数の警備員を手配します。
しかし、ただ人数を出せば良いというものではありません。
検定合格警備員の配置の有無、配置予定の警備員の通勤可能範囲、警備員同士の相性、
スキルレベル等、様々な事を考慮して手配を行わなければなりません。
施設警備現場だと管制がシフトを作る会社もあります。
また、事前の休みの調整も必要なので、2手3手先を読みながら
全体の調整をしていくことが必要となります。
現場警備員の各種フォロー
体調不良等で現場に欠員が出れば、そのままにしておくわけにもいきません。
休みの警備員の方が、急遽の対応ができれば良いですが、上手く行くことは稀です。
そのため、代わりの人員は管制担当がフォローしに行く事が多いです。
また、欠員対応以外にも、新人が入った時の現場フォローをはじめ現場警備員からの問い合わせなど、
各方面から現場警備員が働きやすくするためのフォローを行います。
クライアントとの折衝★
こちらは【営業】が対応している会社もありますが【管制】が対応している会社も少なくありません。
新規の問い合わせや既存のクライアントからの、警備依頼に対し日時や人数、
警備料金の交渉はもちろんですが、
長期の現場でしたら現場警備員からの要望などをクライアントと交渉することもあります。
また、イベント警備開催時にクライアントとの打ち合わせに行くこともあります。
教育★
この業務は【教育】担当が行う会社もあります。
入社時の新任研修や現任研修を行います。
そのためには、警備員としてのスキルや知識はもちろんですが
【講義】を行うためのスキルも必要になってきます。
指導、監督★
この業務も【教育】担当が行う会社もあります。
定期的に行う、現場巡察の際、交通誘導時の誘導方法や、施設警備の巡回時の点検方法等
警備員の業務に対し指導を行います。
また、指導後業務の改善が測られているか監督を行います。
求人、面接★
この業務は【求人】担当が行う会社もあります。
警備会社は【人が商品】です。
そのため、求人媒体の選定や、面接を行うこともあります。
求人は本社が対応し、面接は営業所単位で行う会社もあります。
求人媒体で応募があった方との連絡、来社時の面接対応、合否の連絡を行う
非常に重要なしごとです。
管制に必要なスキルは
前述の用に【管制】の仕事は非常に多岐に渡ります。
そのため様々なスキルが必要となってきます。
主に必要になってくるのは以下のスキルになります。
・コミュニケーション能力
・調整能力
・PCスキル
こちらも一つづつ解説していきます。
コミュニケーション能力
【管制】の仕事は、現場警備員だけでなくクライアントやトラブル発生時の関係者等
様々な方とのコミュニケーションが必要になってきます。
そのため、コミュニケーションが苦手な方は苦戦するでしょう。
しかし、実は私も元はあまりコミュニケーションが得意でない方でしたので
実際やってみたら意外と上手くやれる方もいるかもしれません。
調整能力
【管制】の仕事は、受注状況や警備員の休み予定等を考慮して
2手3手先を読んで仕事をする事が求められます。
事前の調整を行うことで仕事をスムーズに行う為に必要になってきます。
PCスキル
現代の仕事においてPCスキルはなくてはならないスキルです。
主に、各種データを作成するための【Excel】
社内外向けの文章を作成するための【Word】
教育やクライアント向けのプレゼン資料を作成するための【PowerPoint】
といったものが必要となってきます。
特に日々の日報等はExcelで作成している会社が多いので
Excelのショートカットや関数は使いこなせると仕事がスピーディーに行えます。
また、最近ではPC上でシステムを利用して管制業務を行う会社も増えています。
そういった面からPCスキルは必須となります。
【管制】はこんな人が向いてる
【管制】の仕事はやはり【コミュニケーション】を取るのが苦でない方が向いています。
日々多数の方の対応をするので【上手な方】よりは【苦ではない方】の方が向いていると思います。
また、勤続年数が長くなると【なんでも屋】のようなポジションになることもあるので
様々な仕事を前向きに行う姿勢が必要になってきます。
管制になるには
【管制】の仕事に就くには主に2つのルートがあります。
・1,現場から登用される
・2,求人サイトで【管制】の募集で入社する
1,現場から登用される
【管制】になる方法の一つ目は【現場から登用される】ことです。
もちろん、ただ現場業務を日々淡々とこなすだけでは声はかかりません。
【管制】として必要とされる【コミュニケーション能力】や【リーダーシップ】を発揮しつつ
現在の管制担当者に【管制の仕事をやりたい】という意志をアピールしていく必要があります。
2,求人サイトで【管制】の募集で入社する
もう一つは【求人サイトで【管制】の募集で入社する】ことです。
タウンワーク等のアルバイトサイトではなく【doda】や【エン転職】のような
いわゆる【転職サイト】の方が見つけやすいと思います。
【総合職】や【内勤業務】として掲載されている事もあります。
もし未経験から【管制】の仕事に就くには、
営業や接客など【コミュニケーション能力】をアピールしていくと良いかと思います。
しかし、経験者、未経験者問わず、入社後数か月は現場での研修期間となります。
その期間中、スキル面や人格面で【管制】として不適格だとされることもあります。
まとめ
今回の【管制】の仕事についてのまとめは以下の通りです。
・【管制】の仕事は警備会社の心臓部。人員手配をはじめ仕事は多岐にわたります。
・メインの仕事は【人員手配】。2手3手先を読んで人員調整を行います。
・【管制】に必要なスキルは【コミュニケーション能力】【調整能力】【PCスキル】
・【管制】に向いているのは【コミュニケーションが苦にならない人】
・【管制】になるためのルートは2つ。【現場から登用される】【求人サイトで【管制】の募集で入社する】。
以上になります。
【管制】は現場警備員に指示を出したり、教育を行う事から、現場警備員より上の地位にされている事が多いです。
現場の方からすると『管制って事務所の中で楽してるんじゃないの?』と思われる事もありますが
管制担当を経験している身としては、正直現場の方が気楽です。
向き不向きもあると思いますが、自身のキャリアプランの一つとして一度考えてみてください。
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