記事内に広告が含まれています。

~工事業者さんも必見!~知らないとヤバい!【資格者配置路線】ってなに?

警備

皆さんは交通誘導警備業務を行う際、警備員検定の資格者を配置しなければいけない道路があるのはご存じでしょうか?

交通誘導警備業務に携わっているのなら、知らない方はいないと思います。

今回は、工事や道路上での作業を行う際に警備員をご依頼いただくことのある業者の方向けにそういった道路があるということの解説をしていきたいと思います!

普段から交通誘導警備業務に携わっている方には業務の復習となると嬉しいです。

資格者を配置しなければいけない道路って何?

【資格者を配置しなければいけない道路】の事を我々警備の業界では【指定配置路線】または【資格者配置路線】と呼んでいます。
とりあえず当ブログでは【資格者配置路線】と呼びます。

【資格者配置路線】とは、警備員等の検定等に関する規則の規定により、各都道府県の公安委員会が道路における危険を防止するため必要と認め指定する路線をいいます。

資格者配置路線に関しては国家公安委員会規則の【警備員等の検定等に関する規則】において、下記の通り定められています。

(特定の種別の警備業務の実施基準)
第二条 警備業者は、前条各号に掲げる警備業務を行うときは、次の表の上欄に掲げる種別に応じ、同表の中欄に掲げる警備員を、同表の下欄に掲げる人数を配置して、当該種別に係る警備業務を実施させなければならない。

出典:e-Govポータル (https://www.e-gov.go.jp)
条文    必要資格人数
五 交通誘導警備業務(高速自動車国道(高速自動車国道法(昭和三十二年法律第七十九号)第四条第一項に規定する高速自動車国道をいう。)
又は自動車専用道路(道路法(昭和二十七年法律第百八十号)第四十八条の四に規定する自動車専用道路をいう。)において行うものに限る。)
交通誘導警備業務1級、または2級所持者1名以上
六 交通誘導警備業務(道路又は交通の状況により、都道府県公安委員会(以下「公安委員会」という。)が
道路における危険を防止するため必要と認めるものに限る。)
交通誘導警備業務1級、または2級所持者1名以上
出典:e-Govポータル (https://www.e-gov.go.jp)

資格者配置路線はどこ?

さて、肝心の資格者配置路線はどこなのかというと、前述のとおり各都道府県の公安委員会で定められています。

各都道府県の資格者配置路線は別の記事でまとめているのでご確認ください。

具体的には各都道府県の警察署のホームページで資格者配置路線の一覧が掲載されています。
基本的には【国道■号線 〇〇町〇丁目~◇◇町◇丁目まで】【国道■号線 全線】というような書かれ方がされていると思います。

主に国道など通りの激しい道路等が指定されています。
※稀に資格者配置路線じゃなくても、警察に道路使用許可を取りに行った際に要求されることがあります。

定められている道路で交通誘導業務を行う際には必ず検定合格警備員が1名以上必要となります。
歩道での作業の場合も必要です。

また、資格者配置路線から一本入って必要なさそうに見えても、
片側交互通行や通行止め等の規制をかけることで渋滞が発生し、資格者配置路線の交通に影響が出る場合は配置が必要となります。

施設の敷地内で作業を行う場合は必要はありませんが、道路へ出る際の誘導を行う際には必要となります。

オフィスビル等の施設警備で契約している現場の駐車場での案内業務に関しては、
正直グレーの部分があります。
そのため、無用なトラブルを防ぐ為には念のため検定合格警備員を配置していた方が安心です。
明確には警備実施前に警察と相談しましょう。

配置しないとどうなるの?

ではこの資格者配置路線での業務を行うにあたって、しかるべき検定合格警備委員を配置しないとどうなるのか・・・

ズバリ【警備会社が処罰】されます!!!

何故ならば、警備業法において資格者配置路線に検定合格警備員を配置する義務は
警備会社にあるからです。

(特定の種別の警備業務の実施)
第十八条 警備業者は、警備業務(第二条第一項第一号から第三号までのいずれかに該当するものに限る。以下この条並びに第二十三条第一項、第二項及び第四項において同じ。)のうち、その実施に専門的知識及び能力を要し、かつ、事故が発生した場合には不特定又は多数の者の生命、身体又は財産に危険を生ずるおそれがあるものとして国家公安委員会規則で定める種別(以下単に「種別」という。)のものを行うときは、国家公安委員会規則で定めるところにより、その種別ごとに第二十三条第四項の合格証明書の交付を受けている警備員に、当該種別に係る警備業務を実施させなければならない。

出典:e-Govポータル (https://www.e-gov.go.jp)

処罰を受けた場合、軽いもので【指示処分】
何度も繰り返したり公安委員会のほうで悪質だと判断した場合は【営業停止処分】【指導教育者の資格返納処分】等重いものになります。

なお、直近5年間に処分のあった会社は警視庁のホームページに掲示されますので、
参考までに眺めてみてください。

配置してもらうにはどうしたらいいの?

この項目はどちらかというと、警備を発注する工事会社等の担当者の方にご覧いただきたいです。

現場作業において警備会社の事情で作業がストップしてしまうことは
どなたも避けたい事態かと思います。

そのため工事会社の方は、警備会社へ警備発注時にしっかり現場の情報を伝えてあげてください。

警備会社として事前に教えていただけると有難い情報は下記の通りです。

1,現場住所(資格者配置路線に出るか否か)
2,警備場所(施設の敷地内か否か)
3,規制内容(片側交互通行、通行止め等)
4,警察からの検定合格警備員配置指示の有無

また警備会社の方は【人数】【警備時間】等基本的な事はもちろんですが、
警備を受注する前に一度現場を確認しましょう。

現場が資格者配置路線で受注した日の配置予定では資格者が全員出払ってしまっている、という事態はご契約先に迷惑をかけてしまいます。

また、検定合格警備員を手配するには【別途費用】がかかります。
相場的には【3,000円】程度が多いようです。
会社によっては一人当たりの単価を高くして別途費用がかからない料金設定にしている会社もあるようです。

ただ、検定合格警備員は各所で引っ張りだこのため、警備業界全体で数が足りていません。

余裕を持って依頼をお願いします。

警備会社の選び方

【工事を受注したからこれから警備会社を選ぶ】
【いつもの警備会社に頼んだらその日は人員がいないと断られた】
等の理由で新たに警備会社を選ぶ工事会社の方もいらっしゃると思います。

そんな方の為に、警備会社の人間としてアドバイスです。

警備会社には対応できるエリアがある程度決まっております。
都内の警備会社でも【営業所は渋谷にあるが、八王子方面はいける人員がいない】等の事情があります。
そのため警備会社を選ぶ際はまずは【〇〇(現場の地域) 警備会社】で検索をかけてみましょう。
現場近隣の警備会社をある程度絞ることができるはずです。

そして選ぶ際は下記がポイントです。

1,ホームページがある
2,在籍警備員数が100名以上
3,検定合格警備員の人数が明記されており、割合が20%以上
4,電話での対応が良い

ホームページがなかったり、在籍人数が少なかったりすると地元で古くからの付き合いのある会社との契約だけでやっている可能性があるので、人員に余剰がいないことがあります。

また、検定合格警備員の在籍割合も重要です。
【在籍1万人、検定合格警備員10人】の警備会社より【在籍100人、検定合格警備員10人】の会社の方が割合は高く、検定合格警備員を配置できる可能性は高くなります。

まとめ

今回のまとめとしては下記の通りです。

・【資格者を配置しなければいけない道路】とは【資格者配置路線】と呼ばれています。
 どの道路に必要かは、各都道府県の公安委員会が決めています。
 たまに資格者配置路線以外の道路でも警察から配置するよう指示されることもあります。

・【資格者配置路線】では交通誘導警備業務の資格を持っている警備員が最低1名は必要になります。
・【資格者配置路線】では車道だけではなく歩道での作業でも配置が必要。
 一本入った道路でも、規制をかけると資格者配置路線に影響が出る場合には必要となります。
・【資格者配置路線】に資格者を配置しないと警備会社が処罰されます。
 最悪【営業停止】処分です。
・警備業者の方も工事業者の方も現場の情報をしっかり共有しましょう。
・資格の手配費用は大体【3,000円】くらい
・警備会社を探す時はインターネットで検索!地域を絞ってから探すと探しやすいです!

警備会社の方も工事会社の方も資格者配置路線には十分注意しましょう。
万が一急遽出ることになってしまったら、警備会社の方と工事会社の方でしっかり話し合い、
追加の人員が望める場合は資格者の追加を、難しい場合は警備員の方に誘導をさせないように指導しておきましょう。

★おススメ記事★

コメント

タイトルとURLをコピーしました